Archive for 𔃱月, 2019’

こんにちは、千一珈琲 岡部です。今日は少し焙煎について書いてみます。

昔々、イスラム修道院でコーヒーのチェリーを「煮て」汁を「秘薬」として飲んでいたとか、そのまま煮出して飲んでいた様です。最近は「グリーンコーヒー」といって生豆をドリップしてお飲みになる方もいらっしゃる様です。これを「コーヒー」と呼ぶかは別ですが、一般的には「煎る」という行為が入って嗜好品になると言われています。多くの自家焙煎コーヒー屋さんは何らかの方法でコーヒー豆を「煎る」行為をしているのかなと思います。

フライパンや網の中に豆を淹れて火にかけて煎ったり、オーブンやノンフライヤーなどの電気で煎ったり、炭火なんかで焼く人もいたりします。方法はどうであれ、商品を作るにあたっては如何に「再現性」があるかだと、教えられました。日によって「今日は良い焙煎が出来た」では、「再現性」があると言えませんし、お客様が「今日のは味が違うね」と言われるのも問題です。如何に「再現性の高いコーヒー」を作るか、お店をやろうとした2年前は様々な焙煎機を試したり話を聞きに行きました。南東北という寒暖差の激しい土地、日本海側から季節風が直接影響する土地ですので、非常に悩みました。結果、「焙煎室」と「ひとまわり大きい焙煎機」に至りました。

「焙煎室」は部屋です(笑)。ただ、焙煎機にあった部屋、焙煎機がガスなので燃焼できる分の酸素を持ち、換気が容易で室温管理ができる事。一年経って、火力調節と換気調整で出来ているので、なんとかクリア出来たのかなと思っています。

「焙煎機」は東北という事を考え一回り大きめを選びました。私の焙煎機は5kgの生豆を投入できますが、だいたい1〜2kgの投入量。ガスバーナーは6本の標準仕様なので改造なしに火力コントロールが可能です。単純に、キャパシティーが大きくなれば、専門的ですが、ボトムコントロールの再現性が上がる、ボトムが取れれば1ハゼまでの時間調整が簡単になる。あとは煎り止めで狙った色に落とせば良いとなります。冷却箱のキャパも余裕があるので、1kg程度の焙煎だとスポットクーラーを入れなくても止まってくれます。ただ、大きければ良いというわけではなく、煎っている最中の豆同士の輻射熱も関係してくるので「商いの規模」にもよる。。。少し専門的になり過ぎました。。。

これらのことは、東京で教えてもらった事で、今でも教えてもらった先生はすごい人だなと尊敬しています。商売が繁盛して2台目の焙煎機を買うときには恩返ししたいものです。本日も6時まで営業中です。

こんにちは、千一珈琲 岡部です。モツモツと降った雪を除雪してコーヒーではやく一息つきたいなんて日ですね。

コーヒーを淹れる時のお湯の温度、皆さんどのくらいで調整していますか?あくまでも、千一珈琲のご案なのでご了承ください。紅茶や煎茶、コーヒーには淹れるにあたって「適温」と言われる温度帯があります。一般的に、「紅茶・ほうじ茶」は100度の上がり調子のお湯、「コーヒー」は90度の一頃置いたお湯、煎茶は70度くらいの冷ましたお湯、玉露は55度の落ち着いたお湯と言われることが多いです。

紅茶など発酵系茶とほうじたお茶は「香り」を楽しむ為、熱いお湯を使います。紅茶のカップが口が広かったり、ほうじ茶は厚手の土瓶や陶器を使うことが多いのはこの為です。煎茶は収穫後すぐに蒸して、酵素の働きを止め揉工程で液体に成分を溶出しやすくして香り滋味を楽しむものですので冷めたお湯が適温です。急須に淹れたお湯を飲む茶碗に注ぎ、戻すのも器を温め適温でいれるためで理にかなっています。玉露は栽培する際、新芽が成長する段階で覆いをして光を遮ります。海苔のような「覆い香」と地味を楽しむため低温の55度と言われています。

コーヒーはというと90度、でも千一珈琲のご案内は85度を中心にとご案内しています。私も90度で淹れることはあります。ポットコーヒーなど淹れた後お飲みになるまで時間が経過するものに関しては90度で淹れます。当店のご案内の85度は苦味も酸味もバランスがもっとも良いと判断してこの温度をご案内しております。温度を上げると「苦味」が強調されます。温度を下げると「酸味」が強調されます。このことから、当店の「エチオピア」や「サンタカタリーナ」などハイロースト手前あたりの豆は82度くらいが「酸味」が綺麗にでると思います。「深煎りクラシコ」や「カルダス 」の様にフルシティー後半まで煎っている物は87度、「苦味」が強調されコーヒー感をよりよく感じられると思います。

この「85度」をご家庭で再現する場合、簡単にどうやってやるかですが、ハンドドリップの場合、やかんからサーバーとドリッパーをセットして湯通ししたお湯を使います。キャパシティーにもよりますが、85度付近になると思います。この方法、福岡の豆香洞コーヒーの後藤さんがテレビで紹介しておられました。温度調整でコーヒーもそうですが、紅茶やお茶も劇的に変化しますので、是非気にしてみてください。本日は3時までの営業です。

こんにちは、千一珈琲 岡部です。今回は、お客様からよくお尋ね頂く質問で「保存方法」について書きます。
コーヒー豆や粉を買ったあとどう保存するか、悩むところです。コーヒーは「食品」なので時間が経つと味が変わります。1つは豆の中に閉じ込められたガスが放出され風味が変わります。もう一つは「酸化」して味が変わります。

ガス、開けるといい匂いがします。炭酸ガスは焙煎後から盛んに放出されていて「焼きたて」の目印にもなります。コーヒー豆からでる炭酸ガスは袋をパンパンにするぐらい放出されていて、お湯に触れると、モコモコとさらに強く放出します。焼きたてコーヒーの液体はちょっと薄い様な印象を受けるかもしれません。焙煎度合いにもよりますが、当店のコーヒーは2〜3日目が一番頃合いが良い様に仕上げています。

酸化はよく耳にする言葉だと思います。コーヒーはお湯を通して液体を抽出しますが、保存に関しては水が大の苦手です。酸化するといわゆる「酸っぱいコーヒー」になりがちです。人によっては胃が痛くなったりします。

この2つがコーヒーの保存を厄介にしています。密閉してもガスでパンパンになるので、完全密閉はできない。かといって隙間があると酸化の主な原因となる湿気が入ってきてしまう。解決方法として提案できる方法は二重包装。買ってきたコーヒーをタッパーなどの容器に入れて密閉し、冷蔵庫で保存する。多分一番現実的で安価な方法かなと思います。ちなみに、店主の家の冷蔵庫には「チルド室」があり、その中に袋ごと入れて保管しています。あと保管するタッパーそのものに匂いがないことが条件なので注意してくださいね。

他にはガラスの密閉容器でセーラーメイトは便利だと思います。ガラスは洗いやすいですし、中のパッキンも外せて洗えます。ただし、パッキン洗うときはちゃんと外して、水気を拭き取ってくださいね!でないと湿気った容器で保管してしまうことになりますよ。本日も6時まで営業中です。

こんにちは千一珈琲 岡部です。
今日は「コーヒーメーカーでの淹れ方」について少し書いてみたいと思います。コーヒーメーカーは便利ですね、美味しいコーヒーがいつでもスイッチポンで淹れてくれる。。。と書いていますが、実際は「ハンドドリップで淹れた方が良い」と言う方多いです。

なぜ「コーヒーメーカー」より「ハンドドリップ」が良いのか。私が思うに「準備」の差だと思っています。機械が得意な分野は「決められた事を正確に続けて行う」と私なりに解釈しています。「正しくコーヒーを淹れる」為には機械の様に「正確性」も必要です。なので「コーヒーメーカー」で淹れる事自体「正しく淹れている」と言って良いと思います。ただし、コーヒーメーカーは「正しい準備」はしてくれないので「イマイチ」な味になると私は思っています。
 だとすると、「何を準備すれば良いか」ですが、まず「温度管理」つまりは「コーヒーメーカー器具を温める」。具体的にはお水をセットしてペーパーやコーヒーはセットしないでコーヒー受け(サーバ)にお湯を通す。温めしないで冷たい器具にコーヒーの液体を注げば冷めてしまう、それを「保温プレート」で無理やり温めれば、酸化して「酸っぱいコーヒー」になる。次に「清潔な器具を使う」。コーヒー液は酸化するととても「嫌な臭いと味」になります。コーヒー液を溜めるサーバーや液体が通るドリッパーはもちろんですが、最近多い「保温用のパッキンや蓋」もちゃんと清掃しないといけません。これでだいぶよくなると思います。
 最後に「コーヒーメーカー」にあったコーヒー豆ですが、大人数(多杯淹れ)で淹れて時間が経過する事を考えると「深めの軽め」が良いと思います。マンデリンやコロンビア、ケニアなどは注湯温度で「酸」の質が変わりやすくコーヒーメーカーにマッチするか試して見ないとわかりません。また最近のコーヒーメーカーは「注湯92度」など結構パワフルだったりしますので、「酸」をコントロールしたい「浅煎り」は不向きだと思います。おすすめは「深煎り」したブラジル。ナッツ感、深煎りしキリッとした苦味は高温抽出向き、比較的低地で「酸」が穏やかなのでコーヒーメーカー向きだと思います。

 最近はSmart7の様に淹れ方を細かく設定できる物もあります。ちゃんと理解すればコーヒーメーカーで納得のコーヒーが淹れられます。ちなみに、店主は「ハンドドリップ」。理由は「正しい準備」が楽にできるから。機材が少なければ洗い物も少なく短時間でコーヒーを淹れられますからね。本日も夕方6時まで営業です。

こんにちは、千一珈琲 岡部です。
 今日は当店でいつも行なっているカッピングについてお話します。カッピングはコーヒーの粉に熱湯(100度)のお湯を注ぎ、上澄み液を口に含んで、香りや味を確認する作業です。当店の表示で「フレーバー」という言葉がよく出てきますが、香りと味の両方を例えた表現になります。ちなみに、香りだけなら「アロマ」、味だけなら「テイスト」という表現になります。 焙煎した後、お客様に提供した後も含めて「お伝えしているフレーバーは正しいか」を確認する為、複数の検体でカップを取ります。生豆を選ぶ時とは違って「ぶれていないか」が重要なポイントになりますので、スコアシートを全項目つけることはもちろん、焙煎データとの突合も重要です。カッピングで特性がわかれば、お客様から「コーヒーメーカーで淹れるのにあっているコーヒーは?」とか「うちの主人はネルで淹れている」とか様々なお話をいただいても、ご案内がスムースになります。
 しかし、このカッピング、優れた確認方法ですが、これを過信しすぎるとお店の味の方向性が変わってしまうことも。なので当店では「色温度」と「焙煎データ」の客観データーを入れてチェックしています。人の思い入れは結構味などの感覚に影響しますからね。本日も夕方6時まで元気に営業です。

こんにちは、千一珈琲 岡部です。コーヒーの味は色々な要素で変わります。焙煎の仕方で変わるのはもちろんですが、ベースはやはり産地で決まります。私の焙煎は生豆の産地、標高を確認して、実物を見て嗅いでテスト焙煎して確認して本焙煎を決定します。コーヒー生豆が持っている本来の特徴を引き出してあげることが、重要だと思っています。
 その中で「品種」という要素もあります。標高や精製方式で隠れてしまうこともありますが、味を決める重要な要素です。当店で扱っている「深煎りクラシコ」のブルボン種は昔から栽培されている品種です。現在のブラジルの主力品種といえばカツーラやカツアイ、ムンドノーボ。なかなかブルボン種を栽培している農家は少ないのが現状です。しかし、カップした時の最後の最後の決め手で「カップの力強さ」を発揮するのはブルボンやティピカなどの昔の品種です。ブラジルの様に大規模に就農できる環境では、やはり商品の差別化が単価競争からの脱出に繋がる様です。

 ブルボン種を栽培することのリスクは「収穫量」写真はカツーラとブルボンの枝の様子。撮影場所はサン・ジョングランジ農園、。明らかに1本の枝の節の間隔が広いので、収穫量や管理の手間ははるかにかかります(実がついている方の写真はゲイシャ。間隔はもっと広い!)。それでも作るという事は市場のニーズがあるから、スペシャルティーコーヒーへの傾倒なのでしょうか。
 当店はというと、ブルボンを「深煎り」にしています。初めてスペシャルティーに触れる方も少なくないので、入りやすい深煎りにしています。「最高品質」のブルボンを丁寧にハンドピックして、雑味のないクリアーな味わいを毎朝の食卓でいただける「価格」で店頭に並べています。毎朝コーヒーがある食卓を増やせる様に、今日も丁寧にハンドピックです。