肯定的な捉え方

こんにちは、千一珈琲 岡部です。

先日、妻と一緒に育児講話に参加する機会がありました。講話の内容は「だだこねしながら育つ子どもの心」というものでした。成人した大人からすれば、小さい時にあるだだこねは一見わがままで自制心がないようにうつってしまいがちですが、実は子どもの成長には欠かせない大切な時期であるとのお話でした。その中で、「自己肯定感」というあまり聞きなれない言葉がありました。「我慢しなさい」とか「XXXだからダメじゃない」ではなく、子どものだだこねの理由を肯定して受け止めて諭すことによって、子どもは「XXXができた」と嬉しくなり自信がつくというものでした。コーヒーの世界でも同じで、SCAJのカピングフォームはまさに「肯定的」な要素で構成されています。「否定的」な要素、つまりは瑕疵についてはあまり触れておらず、良い部分を積極的に評価し点数をつけるものです。サントス方式に代表される欠点方とは考え方が異なります。欠点方は、ブラックビーンの数など悪い項目が低ければ、減点数も小さいですが、特徴的な風味特性などはなかなか評価しづらいですが、SCAJ(COE方式)は良い部分を加点していくので、特徴的な風味特性をアピールする事が可能になります。この肯定感が生産者の生産意欲につながりより良いものが産まれる。まさに、「個性」を尊重した子育てのやり方と同じだなと思いました。子どもの育てかたとコーヒーとの意外な共通点、とても面白いと思いました。

GoodCoffee

千一珈琲の店主