ハンドピック

こんにちは、千一珈琲 岡部です。

月末にSCAJのワークショップに参加することが決定し、焙煎の準備を進めています。ワークショップは生豆が送られて、それぞれ焙煎し持ち寄った焼き豆をカッピングし、課題にあった焙煎ができているか品評します。私は今回初めてなので、参加される方々がどのような焙煎をされるのかとても楽しみにしています。今回の課題は、前回のブログにも書いた「クリーンカップの再現」が入っていました。クリーンカップは木の健康状態や処理過程、保管状態などに大きく左右されますが、今回は、豆が配られているので生豆の生い立ちは皆一緒になります。保管状態ですが、炎天下に野ざらしでない限りさほど大きな差も出ないのではと思っています。では、他にクリーンカップの再現に必要な要素はなにかと考えると、ハンドピックではないかと思っています。ハンドピックは出荷する際にも工場で行われています。ただ、本当に悪い豆がないかと言われると、そうではないのです。ブラックビーンや過発酵豆もごく稀に混入しています。他にも、貝殻豆と呼ばれるような異常交配豆やピーベリーのように小さい豆も入っています。焙煎する際に、同じカロリーで豆を焼いていると、形状や大きさが極端に違う豆が混入していた場合、焦げや青臭いフレーバーが発生する可能があります。そのような状態だったら、クリーンカップが再現できるかというと、できないと考えています。なので、悪い豆(いわゆる欠点豆)以外にも、形などのばらつきを整えてあげる必要があるのです。しかし、手間がかかる作業で根気がいります。美味しいと言われる努力を怠ってはいけないと思いながら、ハンドピックに励んでいます。

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千一珈琲の店主