ルワンダ ハニー

地域:アフリカ中央部
原産国:ルワンダ
生産地:西部県ニャマシェケ郡
生産者:キリンビコーヒーウォッシングステーション近隣の農家
標高:1,550~1,850m
品種:ブルボン
製法:ハニー製法(アフリカンベット天日乾燥)
クロップ:2020/2021

プロフィール:ミカン、フルーツトマトの様な爽やかで柔らかい酸味と濃厚でスムースな口当たり。まとまりよく、甘さの余韻で終わる、まさにスペシャリティコーヒー。

オススメ:爽やかな印象のコーヒーをお求めの方に

ルワンダってどんなところ
地理的には、北がウガンダ、東にタンザニア、南はブルンジ、西はコンゴ民主共和国に囲まれている東アフリカの高原国です。千の丘を持つ国とも言われています。首都キガリの平均気温は19〜22°と過ごしやすい。

アフリカンベットが並んでいる。下から吹く風を利用し乾燥ムラを軽減する。

ルワンダのコーヒー生産
ドイツやベルギーの影響下でヨーロッパ向けにコーヒー生産を行なっていましたが、1994年のジェノサイドで一時生産が途絶えました。その後、国の復興と共にコーヒー生産も復活し、現在は重要な輸出品になっています。特に、女性の活躍がめざましく、コーヒー生産には多くの女性が関わっているのも、ルワンダの特徴です。

女性の社会進出が目を引くルワンダ。政府の閣僚も女性が多いそうです。

このコーヒー豆の特徴
エチオピアやケニアのベリー類に似たフレーバーではなく、ミカンやフルーツトマトの様な「明るく輝く酸味」綺麗で伸びのある酸味が特徴です。ルワンダ固有の問題として、よく取り上げられる「ポテト臭」は少ない印象です(今の所は出ていない)。
インポーターのオリジンカントリーズのコメント
”キリンビコーヒーウォッシングステーションはルワンダで初めてナチュラル・ハニーの輸出を政府に認められたウォッシングステーションです。収穫の年度毎に改良を重ねてハニープロセスに取り組んでおり、ドライングの前半と後半でパーチメントの拡げ方を変えるなど、細やかなコントロールを行っています。ハニープロセスならではの甘さのしっかりと乗ったカップをお楽しみください。 ”

果肉がついたパーチメント。果肉の残し方で風味をコントロールする。

このコーヒー豆の品質
一般的なアフリカコーヒーといえば、ウォッシュト(水洗式)が多いです。豊富な水資源などを背景に効率的で品質の高いコーヒーが生産できるからだと推察しますが、特徴の際立ったコーヒーを生産するには、土地のポテンシャルが重要になってきます。土地の味が素直にでるナチュラルも選択肢としてありますが、ルワンダ特有の「ポテト臭」の豆を除去しきれないなどナチュラル生産のリスクもあるようです。その中間の選択として、パルプドナチュラルいわゆるハニー製法がルワンダらしさを全面に出し、安定した品質を実現できるようです。ルワンダといえば「明るい酸」この特徴を出すには、手間がかかりますがハニー製法が最も合っていると思います。焼き上がった豆を見ると、いわゆる「クエーカー」と呼ばれる糖度が足りず焼き色が薄くなってしまう豆は、ほとんど見受けられません。パルピング(コーヒーチェリーの皮むき)の調整がしっかり管理されている証拠だと思います。

写真は多分ウオッシュトを乾燥させている姿。ハニーは豆同士がもっとくっついてしまう。

このコーヒー豆の焙煎
酸味のあるコーヒーは好き嫌いが分かれることが多いです。当店の焙煎は酸味も感じられ、ながらもコーヒーが重くならないように「ハイローストの後半」あたりを目処に焙煎しています。ミカン、トマト、ナッツ、ティーライク、スムース、スイートが感じられれば幸いです。

千一珈琲の店主