おはようございます、千一珈琲 岡部です。今回はパトロシーニョについて少し紹介します。今回訪れたパトロシーニョはサンパウロの上、ミナスジェライス州の上部に位置し、下は南ミナス、その隣の州にはバイーヤとコーヒーの主産地が近くに存在します。パトロシーニョは、コーヒーの収穫時期は大変乾燥している地域で、ブラジルコーヒーに多いバクテリアの侵食による劣化(リオ臭)が少ないです。ただ、コーヒーの開花時期に雨が降らない為、かつてはコーヒー栽培が難しい地域だったそうです。それを解決したのが、大規模灌漑設備で半径500m近いにもなる送水菅から地下水をまくことによって、コーヒーの花の開花はもちろん、開花のタイミングをコントロールできるようになったそうです。開花がコントロールできると、ベルジと呼ばれる未成熟豆の混入がなくなる為、熟度も均一で良質なコーヒーが収穫できます。また、コモディティーだけではなくスペシャルティーへの取り組みも試みられており、大規模農園が多い土地ですが、品質向上への意欲が見られます。コーヒーの積み出し港のサントスへは南ミナスやバイーヤが近く輸送コストが少ないというアドバンテージを持っています。パトロシーニョは港から遠いというハンデを品質でカバーしようとしています。